糖尿病
血糖(グルコース)が慢性的に高い状態で、多くは膵臓からのインスリン分泌障害と、インスリンが肝臓や筋肉、脂肪で効率的に作用できない状態(インスリン抵抗性)が原因の2型糖尿病です。
動脈硬化の原因となるのみならず、無治療で長年放置すると失明や腎不全、足の壊疽など重症の合併症を併発します。
糖尿病の原因
1型糖尿病は自己免疫学的機序等により、膵臓のインスリンを分泌する細胞が破壊される病気で、全体の5%以下です。
2型糖尿病は複数の遺伝因子に過食、運動不足、ストレスなどが加わって発症します。薬剤や妊娠が原因になることがあります。
糖尿病の症状
糖尿病の自覚症状としては以下のようなものがあげられます。
- 喉がよく渇く
- 尿の量が多くなった
- 食事を減らしてないのに体重減少する
- 体がだるく疲れやすい
著しい高血糖では意識を消失することもありますが、多くの方は無症状で検診等の採血で発見されます。
※HbA1c(ヘモグロビン)の基準値について
これまで糖尿病の1ヵ月ごとの評価にHbA1cが目安にされていましたが、2012年、日本の規準(JDS)から国際規準(HGSP)に代わりました。国際規準のHbA1cは日本規準のHbA1cに比べ、0.4%高くなりますので御注意下さい。
糖尿病の治療
糖尿病の治療は、基本的に「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つとなります。
まだ早いうちなら食事療法と運動療法で糖尿病はコントロールできます。しかし、進行すると経口内服薬やインスリン注射などによる薬物療法が必要となってきます。
内服薬には種々の作用機序の薬がありますので、その方の体質や生活習慣にあわせて薬を選択、組み合わせます。内服薬で血糖コントロールが不十分な時にはインスリンの皮下注射を行います。
薬剤治療を行っている方は低血糖症状(冷や汗、ふらつき、動悸など)に注意し、砂糖などを携帯しましょう。